Gold系列とは

Gold系列はプリファードペアなM系列から生成されるPN符号のことです。 Gold系列は1と0の2値からのみ構成されます。0を-1に置き換えることもあります。 Gold系列の1周期の長さは2^n-1であり、そのうち、1の数は2^n/2-1であり、0の数は2^n/2です。 Gold系列は携帯電話の通信にも応用されています。

Gold系列の自己相関と相互相関

Gold系列の循環自己相関関数はデルタ関数となります。先頭のみが大きな値(1周期の長さと同じ大きさ)をとり、それ以外は小さな3値のいずれかになります。

一方、Gold系列の循環相互相関関数は常に小さな3値のいずれかになります。

Gold系列の自己相関と相互相関

Gold系列同士の積

Gold系列同士の積は、他のGold系列となります。一方、M系列の場合、プリファードペアな場合は、積はGold系列になりますが、 プリファードペアでない場合、特に何でもない系列になります。

Gold系列の生成

Gold系列はプリファードペアなM系列同士の積をとることで生成されます。プリファードペアなM系列を互いに循環シフトさせながら積をとることで、1組のプリファードペアなM系列から2^n-1個のGold系列が生成されます。

M系列とGold系列の違い

M系列とGold系列は、どちらも似た性質をもちますが、大きな違いが2つあります。

1つ目は、系列の数です。M系列の数は各次数でわずかしかありませんが、Gold系列は多数あります。 よって、携帯電話など、多数の系列が必要になる場合は、M系列ではなく、Gold系列が適します。

2つ目は、積の性質です。同じM系列の片方を循環シフトさせて積をとると、シフト加法性により、元のM系列を循環シフトさせたM系列になりますが、同じGold系列の片方を循環シフトさせて積をとると全く別のGold系列になります。




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